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内外ニュース懇談会 講演要約

講演
「女性の利活用」が日本経済再生の鍵
―これからの政治課題を考える―

衆議院議員 
自由民主党総務会長 野田 聖子 氏

2014年1月に開催した東京懇談会で『「女性の利活用」が日本経済再生の鍵 -これからの政治課題を考える― 』と題して講演し、今後の人口動態などを踏まえて政治課題を語った。(講演要旨は以下の通り)


配布資料PDF
人口の長期的推移.pdf
PDFファイル 116.9 KB

《野田聖子氏講演のポイント》
 お手元にたった1枚、資料「我が国の人口の長期的推移」(上部PDF参照)を持ってきました。よく少子高齢化と言うが、高齢化は現象であって、問題ではない。この国が医療に優れ、食べ物にも困らず、伝染病も起きない文明国だからこそ、国民の寿命が延びているのである。
 少子化が真面目に議論されたのは、小渕(恵三) 内閣の時に始まった、少子化対策関係閣僚会議からである。安倍政権になって、働く女性が「働くこと」と、「子どもを育てること」の両立を、抜本的に解決しようとなった。
 100年先には、日本の総人口が明治維新のころと同じぐらいになっているかもしれない。なぜなら、どんなに子どもを増やそうと思っても、実はここでも、ほんのわずかの人、女性で、年齢も50ぐらいまでしか、少子化解消には貢献できない。
 明治維新のころの3,330万人と、皆さんの孫・ひ孫が直面する3,330万人とでは、全く違う。明治維新のころはおじいちゃん、おばあちゃんが、ほとんどいない国家だった。65歳以上が1割にも満たない。6.8%という統計も出ている。
 よって、この国が滅びていかないための中長期にわたる経済戦略、アベノミクスの3本目の矢の一番は「女性の利活用」である、と私たちは言っている。
 そのアベノミクスだが、霞ヶ関の人たちのペンは、一筆も入っていない。つまり、野党のときに作った。
 3年3カ月、自民党は、叱咤激励ならともかく罵声を浴びながら行を積んだ。隣に住んでいるおじちゃんや、目の前にいるおばちゃんたちの愚痴を聞いて、そこから何かヒントを得る、そこで、国民政党としての原点を極めることができた。
 実は私、初当選の時も野党になってしまっていた。その時の総理が細川(護煕)さん。その細川さんを都知事選で応援している小泉総理郵政民営化選挙のとき、とにかくすべての国民ににらまれながら戦ってきた。
 郵政民営化がいいか、反対がいいのかみたいに非常に単純化されていた。けれども、本当にそうなのかという素朴な疑問があった。
 公共事業でも7~8年前、「公共事業悪玉論」が出た。それによって公共事業ができにくくなってきた。
 私が生まれた東京オリンピックのころ、一気呵成にいろんなことが進んだ。私も経年劣化している。もう目はみえなくなってきているし、子どもを抱っこすると、すぐギックリ腰になる。コンクリートも同じだ。
 知事さん、市長さんも人の子だ。次の選挙に勝つため、数に限りのある公共事業の中で、目にみえない修理よりも、目にみえる新しい道路をつくってしまう。
 本来、公共事業というのは生命・財産を守るためにある。民間企業がやれないからやる。それが滞っていたのが、今の日本なのだ。
 財源に限りがあるが、しっかりとやるべき公共事業をやろうと、自民党は決断させていただいた。そこで「命を守る公共事業」と銘打っている。
 さらに、安倍総裁のもとで、消費税をこの4月に上げさせていただくことになった。
 私たちは民主党の3年3カ月の政権をみていて決めたことがある。約束したことは全部やる。約束していないことは絶対やらない。これが、これからの自民党が変わったかどうかを分かっていただく一番の行動である。
 その中の1つに「特定秘密保護法案」がある。日本の皆さんの生命・財産を守るためには、日本一国だけでは守れない。有事の際、同盟国の皆さんの力を借りる。安全保障には機密事項が多い。たとえば軍艦の厚さが20ミリあると、日本を通じて相手の国に漏れ、20ミリを撃ち抜く弾を作られてしまう。
 外交、安全保障、スパイ、テロから日本を守るため、共有する情報を漏れないようにする仕組みをしっかりとつくる。漏らした人には、国民の命を脅かすことになるから厳しい罰を下す。その中身については、問題はなかったと思う。
 今回の法律名「特定秘密保護法案」が、もし「国民の生命・財産を守るための国家機密を保護する法案」だったら、皆さんの受け止め方は、どうだったのかと、反省はしている。

 

※全文は『月刊・世界と日本』第1238号に掲載されます。また、要約は週刊「世界と日本」に掲載されています。

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